IT・DX推進|杉松産業株式会社|愛知県刈谷市・西尾市・安城市の砂型中子製造

IT・DX推進

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Microsoft SharePointを
活用したデータ共有の取り組み

弊社では、長年にわたり製品の品質向上と顧客満足の追求に取り組んでまいりました。しかし、時代の変化とともに、業務の効率化や情報共有の迅速化が求められるようになり、特に製造現場とバックオフィス間のコミュニケーション改善が課題となっていました。 
そこで、ITおよびデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を目指し、Microsoft SharePointを導入し、データ共有の仕組みを整備しました。このページでは、SharePoint導入の背景とその効果についてご紹介します。 

SharePoint導入の背景

製造業において、現場から上がるデータや情報は日々膨大です。例えば、製品の生産記録、在庫管理、品質チェックの結果など、多岐にわたる情報が業務遂行には欠かせません。しかし、これまでは以下のような課題がありました。

拠点ごとのインフラ環境の違い

一部の拠点では、固定回線のインターネットが利用できず、モバイルルーターに依存せざるを得ない状況でした。このため、大容量のデータ転送やリアルタイムな情報共有が難しく、業務の遅延が発生することもありました。

VPN利用時のセキュリティリスク

社内ネットワークへの接続にはVPNを利用していましたが、脆弱な拠点ではセキュリティリスクが高まる懸念がありました。特に、サイバー攻撃の標的となる可能性が高まる中で、より安全にデータを共有する方法が求められていました。

既存環境との親和性

幸いなことに、当社ではすでにMicrosoft 365を導入しており、SharePointもその一環として利用可能な状態でした。そのため、新たなライセンス取得や大規模な追加費用をかけることなく、すぐに導入へと取り組むことができました。これにより、移行への心理的およびコスト的なハードルを大幅に下げることができました。

業務効率化とチーム連携の鍵

SharePointの活用方法

1.クラウド型データ共有の導入

SharePointはクラウド上で運用されるため、拠点ごとのインフラ環境に左右されずに利用できます。モバイルルーターを利用する拠点でも、軽量かつ効率的にデータ共有が可能です。

2.セキュアなデータアクセス

VPNを廃止し、Microsoftのセキュリティ対策を活用したアクセス管理を導入しました。これにより、リモート環境や不安定なインフラ下でも安全にデータを利用できます。

3.ドキュメント管理の効率化

品質保証書や製品仕様書、マニュアルなどの重要な資料をSharePoint上で一元管理することで、検索性を向上させ、業務を効率化しました。

SharePoint導入の効果

1.業務効率の向上

インフラ環境に関わらずリアルタイムな情報共有が可能となり、現場とオフィス間のコミュニケーションが改善しました。これにより、迅速な意思決定が可能となり、生産性が向上しました。

2.コスト削減

紙の利用を削減し、さらにVPN利用に伴うセキュリティ対策コストも削減されました。また、Microsoft 365内で利用可能だったため、新たなライセンス費用を発生させることなく運用できました。

3.セキュリティの強化

SharePointは、Microsoftが提供する高度なセキュリティ機能を活用しています。これにより、アクセス権限の厳密な管理や不正アクセスの防止が可能となり、安心してデータを運用できるようになりました。

今後の展望

ワークフローの自動化の推進

今後は、Power Automateを活用してデータ入力後の承認プロセスやタスクの割り当てをさらに自動化し、業務効率を一層向上させる予定です。これにより、人的ミスの削減と迅速な意思決定が期待できます。

独自業務アプリの開発

Power Appsを活用して現場に最適化した独自の業務アプリを開発し、製造工程や在庫管理などの課題を解決する取り組みを進めていきます。

データ分析基盤の強化

SharePointと連携して収集されたデータを活用し、BIツールを通じて生産性向上やコスト削減に向けたデータドリブンな意思決定を支援します。